空間を最大限に活かす“造作収納”の魅力
限られた面積でも快適な住まいを実現するために、注文住宅では「造作収納」が大きな鍵となります。造作収納とは、建物の構造や住まい手の生活スタイルに合わせて設計・造作された収納スペースのことです。例えば、階段下のデッドスペースを活用した引き出し収納や、天井高を活かした壁面収納などが代表例です。既製の家具では対応しきれない空間も、オーダーメイドならではの柔軟な設計で収納スペースに変えることが可能です。狭小住宅だからこそ、ミリ単位で設計された収納が生活の快適さを大きく左右します。
“見せる収納”で圧迫感を軽減
収納と聞くと「隠す」が基本と思われがちですが、狭小住宅では“見せる収納”も有効な手法です。オープンシェルフや壁付けの棚を活用することで、空間に広がりを持たせながら、インテリアとしても魅力的な見せ方が可能になります。特にキッチンやリビングでは、頻繁に使うものを手に取りやすい場所に置くことで動線もスムーズになります。ただし、見せる収納は整理整頓の工夫が欠かせません。アイテムごとに収納バスケットを使い分けるなど、視覚的な統一感を意識することで、雑然とした印象を防ぐことができます。
多機能家具で“収納＋α”の価値を
限られたスペースを有効活用するためには、1つの家具に複数の役割を持たせる工夫も効果的です。たとえば、ベンチと一体化した収納ボックスや、デスク下のキャビネット、ベッド下の引き出し収納などです。これらの多機能家具は、収納スペースを増やすだけでなく、日常生活の利便性も向上させます。特にリビングなど人が集まる空間では、見た目と実用性のバランスをとることで、暮らしに心地よさが生まれます。
狭小住宅では限られたスペースを有効に活用する工夫が求められます。壁面を利用した収納や、多機能家具の活用が特に効果的です。一方で、収納計画を誤ると逆に生活空間が狭くなってしまうリスクもあります。